風間忠雄・村井勇写真展「堀川久子 新潟デ踊ル1998-2012」の画像

photo:村井勇/1998年11月27日<新潟県民会館小ホール「密やかに、草の匂う」公演にて>

風間忠雄・村井勇写真展「堀川久子 新潟デ踊ル1998-2012」

  • 作家名:KAZAMA Tadao,MURAI Isam
  • 開催期間:【終了しました】2013年 2月19日(火)~3月20日(水)
  • 開館時間:9時~21時
  • 定休日:月曜日 会場:砂丘館ギャラリー(蔵)+一階全室
  • 料金:観覧無料
  • 主催:砂丘館

作家プロフィール

風間 忠雄 (かざま ただお)
1947年新潟市秋葉区(旧中蒲原郡小須戸町)生まれ。小学生の頃兄のカメラを借りて初めて写真を撮影する。中学では写真クラブに入部する(自分のカメラはないので、相変わらず兄のカメラを借りての撮影)。高校時代の3年間は8ミリ映画の撮影に専念する。66年に就職し、ようやく自分のカメラを所有する事ができ、再びスチール写真を撮り始める。75年から約12年間写真撮影から遠ざかる。87年から趣味としての写真撮影を再開する。92年頃から花や虫などを被写体として、いわゆる接写に取り組む。08年11月、堀川久子氏の公演「福井の里に沈む」を見て以来(この撮影が堀川氏との出会いとなる)、舞踏やパフォーマンスの撮影に取り組む。12年「水と土の芸術祭」公式カメラマン。

 

村井 勇 (むらい いさむ)

1961年東京都生まれ。89年より製作開始された記録映画『阿賀に生きる』で撮影スタッフを務める。担当はスチール写真。93年長野県南佐久郡にて記録映画『地域をつむぐ―佐久総合病院付属小波町診療所から』に撮影助手として参加。映画撮影終了後、単独で南佐久のお年寄りの姿を撮り続け、97年に新潟市万代リターナーにて初個展「ぼちぼち行こか」。その後、98年神戸、京都で巡回展を開催。新潟絵屋では2000年「涙目小路の猫」、04年「誰のせいでもない雨」、10年「ロオリング」、12年「傾斜10度の坂道」を開催。02年創刊時より、フリーペーパー「assh」(発行・新潟日報社)の表紙写真を担当。12年「水と土の芸術祭」公式カメラマン。

 

堀川久子 (ほりかわ ひさこ)

1955年新潟市生まれ。美学校小杉武久音楽教場に学ぶ。即興のための身体を求め、舞踊家田中泯に師事、踊り始める。1978-98年の身体気象研究所、舞塾、スペースplanB、身体気象農場などの田中泯の全活動を共に行なう。農民生活はその後の思考、舞踊に多くの影響を与える。88-97年「アートキャンプ白州(白州・夏・フェスティバル)」の実行委員として運営に携わる。98年新潟市へ移住。以来、新潟市を拠点に舞踊活動、海外での公演も多数。新潟の様々な場所、路地、米蔵などでも踊る。2006年「昔ながらの盆踊りを応援する会」を立ち上げ、新潟市の盆踊りを訪ね、紹介などその賑わいに力を注いでいる。09年「水と土の芸術祭」ではアート作品を巡る独舞公演のほか、幼稚園児たちとの泥ん子舞踏団、獅子神楽祭り、市民劇団民話劇などの地域発信の市民プロジェクトに参画。12年「水と土の芸術祭」ディレクターの1人として、アートディレクション、パフォーマンス企画等を担当し、自らもメイン会場ほかで公演を行った。

photo:風間忠雄/2012年11月10日<「水と土の芸術祭2012」五ケ浜(イリーナ・ザトゥロフスカヤ会場)にて>

 

 

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「砂丘館が開館した4年前の初秋にこの庭で踊った。永い間空き家になっていたこの家からは、なにかがら~んとしたなかに人を寄せ付けない印象があった」

――2009年砂丘館での公演「庭舞ひ」に寄せた文で、堀川久子はこう書いていた。
マリンバの演奏のなか、まだ荒れた感のあった庭での最初の舞い。その緊張感漂う空気をよく覚えている。その後、毎年のように続いた彼女の舞いを思い返し、砂丘館の空気が7年半でがらりと変わってきたことを感じ、場所はそこに起こった、また起こる「こと」と分かちがたくつながっているのだと知る。堀川久子は場所を体の芯で受け止め、呼吸し、生み、変えていく力を持つ稀有なダンサーだ。

下町の路地、新潟絵屋、聖籠町の米蔵、水と土の芸術祭…空気感をやわらかく鋭く掬う村井勇、踊り手の身体に肉薄する風間忠雄の二人の写真家が見つめた堀川久子から、私の中で流動し、変容した新潟のさまざまな場所の声がわきだし、あふれる。
故郷に帰って15年のダンサーの時の中で、新たに生み出されていった「ここ(新潟)」に、「こと」に満たされてきた砂丘館の「いま」が、出会う。

大倉宏(美術評論家・砂丘館館長)

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<関連イベント>

ギャラリートーク「踊ることと見ることと」

3月2日(土)14:00~15:30 料金:500円 申し込み不要、直接会場へ

お話:風間忠雄、村井勇、堀川久子/聞き手:大倉宏(砂丘館館長)

 

 堀川久子 独舞「このまま」 (写真展 会場にて) 

3月9日(土)堀川久子さんが砂丘館周辺で踊ります。

 

 

 

会場風景